開いた瞬間、思わずほっこり
緩衝材にも「おかしな」工夫を。

 

注文していた商品が届いた時に「頼んだ商品、こんなに大きかったっけ?」と不思議に思いながら開いてみると、箱の中身は丸めた古新聞やエアークッションでぎゅうぎゅうに。真ん中にポツンと小さな商品が固定されていた、なんてことは多くの人が経験していると思います。大切な商品を優しく包む。今回は、そんな「緩衝材」について少しほっこりしたお話をしたいと思います。

 

送り物を傷つけない「緩衝材」の大切な役割。

 

まずは緩衝材の役割についてお話したいと思います。宅配サービスの料金は、多くの場合、縦・横・高さの合計の長さで決まります。長いほど料金は高くなるので送るものはできるだけ小さな箱にきっちりと収めたいところですが、ここをケチって失敗したという話もたまに耳にします。

 

例えば精密機械や陶器など。ぎりぎり入る大きさの箱にそのまま入れてしまうと、当然輸送中に揺れて壊れてしまう恐れがあります。なので、容積にゆとりのある箱に入れ、古新聞を隙間に詰めたり、プチプチを巻いたりします。これらは「緩衝材」といわれ、大切な商品を破損から守ってくれるクッションとなります。

 

緩衝材にもたくさんの種類が。送り物に適したものとは?

・気泡緩衝材

指でつぶし出したらやめられない止まらない「プチプチ」がこの気泡緩衝材にあたります。実は「プチプチ」は、配送用梱包材などの製造・販売を行う川上産業㈱の登録商標なので、正しくは「気泡緩衝材」や「エアーキャップ」と呼びます。川上産業のホームページによると、この商品はポリエチレン製でとても軽く、空気の力の優れたクッション性により商品を守ることができ、害虫やカビ、腐食の心配もないとのことです。箱の間に詰めるのもいいですが、特にビンなどの割れ物に直接巻いて送られてくることが多いですね。

 

・エアークッション

エアークッションも、気泡緩衝材と同様に空気で衝撃を和らげるアイテムですが、気泡になる部分が大きくて、送り物を巻くというより、箱と送り物の隙間を埋めるのに最適だと思います。形状は、中央がふくらんだピロータイプが有名で、エアーピローとも呼ばれたりします。気泡緩衝材よりも簡単に空気を抜いて圧縮できるので、ごみ処理が楽にできるのも魅力の一つです。

 

・新聞紙

今回紹介する緩衝材の中ではもっとも古典的ですが、そこそこ効果が望めるのが新聞紙。くしゃくしゃと読み終えた古新聞を丸めて箱の間に詰めていくだけなので、よく緩衝材として古新聞が再利用されています。断熱効果もそれなりにあり、災害時には新聞を腹巻のように身体に巻いて防寒対策に利用されることもあるほどですので、凍らせたものを送る時に手軽に利用するのもいいかもしれませんね。ただ、最近では新聞を定期購読していない家庭も増え、手軽とは言っちゃいましたが、意外と入手が困難かもしれません。

他にも細長い紙でできたペーパークッションや繭玉のようなワンダークッションなど、緩衝材にもいろいろあるんですね。

 

開けてびっくり。まるで宝石箱みたい!?
優しさに包まれたお届けもの

 

先日のこと。あるお店から送られてきた荷物箱を開いた瞬間、目を疑い、まじまじと見なおして思わずクスっとほほ笑んでしまいました。

商品は瓶詰めの調味料だったのですが、箱を開けた瞬間、目に飛び込んできたのは大量の綿菓子やポップコーン、そしてスナック菓子でした。確かにお菓子の袋は気泡緩衝材やエアークッション同様に空気が衝撃から荷物を守ってくれる効果が期待できます。

 

それよりなにより、緩衝材は一般的に開封後に捨てることになりますが、この緩衝材は「おいいくいただく」ことができたのです。軽いお菓子なので、重量にもさほど影響がないでしょう。

商品と箱の空間に詰められたお店のユーモア。私もこういう「隙間」に相手を思う優しさをいっぱいに詰め込んで、気持ちを届けたいものです。

 


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